社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年09月27日号

内閣府、5年半ぶりにデフレ文言を削除

内閣府は、9月の月例経済報告で、国内の需要不足はほぼ解消し、デフレに後戻りすることは少ないと見て、約5年半ぶりに「デフレ」の文言を完全に削除した。デフレ脱却の正式な認定は行っていないものの、今年7月時点で「デフレではない」との判断から、今回の「デフレの文言の完全削除」で、デフレ脱却に一歩表現を進め、今後は原油価格や米景気減速の影響を見極めながら、脱デフレ認定の時期を探ることになる。



8月の電力量、過去最高を更新

電気事業連合会は、8月の発受電電力量は前年同月比3.4%増の933億キロワット時となり、単月ベースでは過去最高を更新したと発表した。気温が平年に比較して高めに推移したため、冷房需要が増加したことと、景気回復による産業用需要が堅調に伸びたことによるもの。関西・中国・四国・九州の4電力会社が年間を通じて単月で最高を記録するとともに、北陸・中部などの5電力が8月として最高を記録した。東京電力は、首都圏の平均気温が低めに推移したこともあり、0.7%減で唯一前年割れとなった。



出生率、反転する可能性も

厚生労働省は、7月の出生数が前年同月を3,032人上回り、12年ぶりに、6ヶ月連続で前年を上回ったと発表した。出生数の動きに6-7ヶ月先行する婚姻数も前年同月比で4.7%増加という高い伸びを示しており、2005年に1.25にまで落ち込んだ合計特殊出生率が今年は1.3程度まで反転する可能性が高まってきた。出生率が反転すれば、6年ぶりとなる。しかし、晩婚・晩産の傾向は大きく変化している状況にはなく、政府目標としている出生率1.4までの回復には、実効性のある少子化対策が行われるかどうかが問われそうだ。



飲酒運転検挙、前年の1.6倍に

警察庁は、9月の飲酒運転取り締まり強化週間(1週間)で、酒酔いと酒気帯びを合わせた飲酒運転の検挙件数は4383件に上ったと発表した。1日当たりの検挙件数は626件で、昨年同期比で1.6倍にも達した。また、今回の取り締まり強化週間では、飲酒運転を教唆した者を現行犯逮捕したほか、同乗者や酒を提供した飲食店などをほう助容疑で捜査している。検挙件数が最多だったのは愛知県で、最も少なかったのは大分県だった。



新規投資で、設備年齢「若返り」

内閣府の統計によると、企業が保有する機械や工場などの「設備年齢」が本年1-3月期で前年同期比より0.01年低下し13.01年であることが分かった。設備年齢は企業の設備が稼動してからどれくらい経過したかをみる指標で、1991年1-3月期以来、15年ぶりに若返った。景気回復局面で、企業が新たな設備を増やしていることを裏付けた。企業の設備投資意欲が盛んなことや、経済団体が求める減価償却による減税要望が実現する趨勢を考えると、今後さらに設備年齢は一気に下がりそうだ。



サービス産業で人材集めに苦労

日本フードサービス協会が行った外食産業の雇用状況アンケート調査によると、必要とする従業員数に対する充足率は81.7%にとどまり、人手不足が深刻になっていることが分かった。サービス産業の従業員はパート・アルバイト比率が高いが、最近の雇用情勢改善で正社員志向が強まり、働く側にとって人気が低い業界だけに、人材集めに苦労している。このため、採用年齢の上限を64歳までに引き上げたり、集合研修を義務付ける形で外国人を採用する企業も増えてきている。



失業手当を3年で複数受給19万人

雇用保険制度の失業手当を3年間で複数回受給したことのある人が19万5千人いることがわかった。2003年1月から2005年12月までの3年間で失業手当を受け始めた人約573万人を対象に調査したもので、複数回受給した人が受給者全体の3.4%の19万5千人。複数回受給した中では「2回」が9割以上と圧倒的に多い。複数受給した人のうち、20歳代が約36%を占めており、失業手当を目当てにして短期間で就職と転職を繰り返す若者が多いといえる。同省では、短期間で複数回受給する人への制限を行うなどの対策を検討する方針だ。



携帯アドレス、7割が「変えたことない」

「72パーセントの人が携帯電話のメールアドレスを変えたことがない」ことがポイントオン社の調査で分かった。10月からスタートするナンバーポータビリティ(番号継続制度)は、電話番号はそのままで変わらないが、メールアドレスの変更が必要となることから、同社では「メールアドレスが携帯電話会社を変更する際の障壁になる」とみている。



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