社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年08月08日号

環境省、環境税導入を再度要望

2007年度税制改正で、環境省は前年度改正で見送られた環境税導入を目指した要望を提出する方針を打ち出した。環境省は、京都議定書で決められた温暖化ガスの削減目標を達成するには、08年までに環境税導入が不可避との考えがある。しかし、化石燃料に課税する環境税導入はガソリン価格を一段と引き上げる結果をもたらし、景気に悪影響を及ぼすとの産業界からの反対が根強く、政府内でも景気の腰砕け懸念もあり、導入見送りとなる公算が強い。



デジタル放送の録画1回限りを緩和へ

政府は、現在1回しかできないデジタル放送の録画制限を緩和する方針で、放送業界と家電メーカーに対して、要望していくとした。2011年からのテレビ放送のデジタルへの移行に際して、視聴者の利便性を高める狙いがある。現行では、放送された番組は1回だけの録画に制限する『コピーワンス』という仕組みが採られ、放送局が特殊な信号を送りコピーができないようになっている。録画制限が緩和されると、録画したテレビ番組をDVDなどに何度でもコピーできるだけでなく、編集も可能となる。放送業界は著作権者やテレビ出演者などの理解を得る必要があり、制限を撤廃するには紆余曲折が予想される。



来年度、ネットテレビを家電大手が発売

ソニーなどの家電大手5社は、インターネットに接続する規格を統一した高機能の『ネットテレビ』を来年度中に発売する。ネットテレビは、高速大容量(ブロードバンド)通信網にテレビのリモコンボタン一つでアクセスし、動画配信サービスや情報の検索、さらにはチケット予約までも可能になる。このため、パソコン操作が苦手なお年寄りや子供が利用しやすくなる。大手5社は、来春まで規格を統一し、2007年度中には発売を計画、地デジ移行の2011年まで国内の販売台数を1千万-2千万台と見込んでいる。気になる価格帯だが、既存の薄型テレビ価格よりやや割高な程度で済む見通し。基本ソフトは「ウィンドウズ」ではなく、家電専用の「リナックス」を使用することで、ウィルス感染による誤動作リスクを少なくする考えだ。



現金振込の本人確認を10万円超に

金融庁は、来年1月4日から、預金者が現金を振り込む際の本人確認手続きの下限を現行の「200万円超」から「10万円超」に引き下げると発表した。マネーロンダリング(資金洗浄)防止が狙いの措置。今回の金融機関での本人確認手続き下限の引下げにより、預金者はキャッシュカードを使わず、現金で手続きする場合、ATMでは10万円を超える振込みができなくなる。10万円超える送金には、銀行窓口での振込みを利用しなくてはならず、手数料が高くつくことになる。



離婚時の年金分割受給額を予め通知

社会保険庁は、離婚時の厚生年金の分割支給が来年4月からスタートするのを前に、10月から離婚前に申請者が申請すれば、受給できる年金額を本人に通知することを決めた。離婚時の年金分割制度は、夫と合意した割合(最大50%)だけ、同庁が妻の口座に直接振り込むことになるが、10月から、離婚前に男女どちらか一方からの照会があれば、年金を分割した場合の受給額を同庁が計算して本人に通知する仕組みを導入するもの。この場合、既に離婚した場合には、相手にも照会があった旨が通知されるが、離婚前であれば、申請者本人にだけ通知される。



1人当たり貸付総額の上限規制へ

金融庁は、来年予定の貸金業規正法の改正にあたって、消費者金融などからの貸し過ぎ防止を図る上から、借り手1人当たりの貸付総額を150-200万円以下に規制する方針を固めた。複数の貸金業が貸し込んでいる場合は、その総額が規制の対象となるため、法改正では、消費者への貸付情報を登録している全国信用情報センター連合会に全ての貸金業が加入することを義務付けることにしている。



農地の長期貸借を可能に

農地制度の抜本改革を進める農林水産省は、地主が農地を長期にわたって貸し出せるようにしたり、分散する飛び地を交換し合って大規模経営を可能にする仕組みづくりを行う方針だ。また、農業への参入意欲が強い企業の農地利用にあたって、現行では耕作放棄地に限定されている土地の貸借を耕作放棄地以外にも拡げたり、また、未整備農地についても企業の借り手が土地改良費用を負担することを前提に、借り手企業に一定期間の貸借を保証する指針を打ち出している。2008年実施を目指している。



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