「偽装請負」と呼ばれる違法な労働形態に対し、2005年度に全国の労働局が是正指導した件数は、過去最多の974件に上ることが厚生労働省のまとめで分かった。「偽装請負」とは、メーカーなどの企業が、実質的に労働者の派遣を受けているにも関わらず、契約を結ばないで、直接、労働者へ指揮命令を行うもので、その労働実態においては、まさに請負を装う労働者派遣法に抵触する。これらの是正指導件数は、04年度は前年度比2.6倍の639件、05年度は前年度比1.5倍の974件に急増してきており、厚生労働省は、立ち入り調査の強化を図りながら、悪質な場合は「事業改善命令」「事業停止命令」さらには「刑事告発」も辞さない姿勢を示している。 |