社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年03月07日号

「労働力不足」、13年ぶりの高水準

厚生労働省が発表した2月の労働経済動向調査によると、常用労働者が「不足」と答えた企業から「過剰」と答えた割合を差し引いた過不足判断指数(DI)は、全産業平均でプラス22となり、1992年8月水準に達していることがわかった。企業の業績回復による労働者の不足間が広がっていることを示した。産業別では、情報通信(プラス43)、金融・保険業(プラス37)、運輸業(プラス36)とプラス幅が大きくなっている。2007年問題や最近の大学・高校の新卒者内定率の増加傾向などを踏まえ、今後も多くの企業で採用を積極化していくものと見られる。



税調と財政審、増税の必要性で一致

財政制度等審議会と政府税制調査会は、それぞれ財政再建に向けた論議を開始したが、財制審と税調が連携しながら議論を進める方針を確認するとともに、財制審が3月中にまとめる財政の中期的試算をもとに、どの程度の歳入を増やすのかを検討することを決めた。記者会見で、財制審の西室会長は「歳出削減だけで財政再建は難しい」とし、税調の石会長も「自然増収での財政再建はあり得ない」と話し、ともに増税の必要性をにじませた。



国の出先機関を廃し、道州へ委譲を答申

政府の地方制度調査会は、全国を9、11、13の広域ブロックに分ける3案を呈示しながら、都道府県を廃止し、道州制を導入する答申を提出した。答申では、人口減社会の到来で、環境保全など都道府県単位での対応が困難となり、広域行政課題が増えることに対応しつつ、「地方分権」と「スリムな行政実現」につながる道州制導入が必要としている。このため、国から道州へ、都道府県から市町村への大幅な権限委譲を提言している。とくに、「各府省の地方支分部局が実施している事務はできる限り道州に移譲する」としたうえで、国の出先機関の道州に移すべきとしている。



国税滞納、18年ぶりに1兆円割れ

国税庁は、2004年度の国税滞納額の新規発生額が前年度より12.3%減少の約9千億円で、18年ぶりに1兆円を割り込んだと発表した。1999年度から7年連続で減少し、滞納額がほぼ半減する見通し。景気回復を背景に、中小零細企業での資金繰りの改善が進んだことによるものとみられている。



中期債上昇で量的緩和解除へ

金融市場で中期債が急上昇し、日銀の量的緩和解除時期が早まるとの見方が広がっている。2/24の市場では、新規国債利回りが、2年物が0.48%、5年物が1.1%と約5年ぶりの水準となった。日銀の量的緩和解除時期について市場予想では、政策決定会合のある3/9、4/11、4/28のいずれかと見ている。市場金利上昇は、貸出金利や住宅ローン金利上昇も意味し、企業行動や個人生活にも影響を与えることになる。



信用保証料率を4月から9段階に

経済産業省は、国が認可する各地の信用保証協会が手掛ける信用保証制度の政令を改正し、企業が支払う保証料の料率を、4月からこれまで一律としてきたものから9段階に分ける。信用保証制度は、中小企業が倒産などで返済できなくなった場合に信用保証協会が肩代わりして金融機関に返済する仕組みだが、今回の見直しでは、企業の経営体力に応じて、安定した優良企業には低い保証料率にし、逆に業績不振企業には高い保証料率が適用される。料率体系は、最低0.5%から0.2ポイント刻みで、最高が2.2%となる。各企業に業績向上への自助努力を促す考えがある。



自殺リスクと飲酒習慣との関係は!?

厚生労働省の研究班は、男性で「多量に酒を飲む人」と「まったく酒を飲まない人」は、「時々酒を飲む人」より自殺するリスクが高いとする調査結果をまとめた。男性4万人を7-10年追跡調査したもので、自殺した168人を調べたところ、「習慣的に大量に飲酒する(1日当たり3合以上)」グループは、「時々酒を飲む人(月に1-3日)」グループに比べて、自殺リスクが2.3倍だった。逆に「まったく酒を飲まない人」グループも、「時々酒を飲む人(月に1-3日)」グループに比べて、自殺リスクが2.3倍だった。飲みすぎても駄目、飲まなくても駄目、やはり何事もほどほどなのでしょうか。



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