社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年02月14日号

銀行保有の国債、100兆円を割り込む

全国の銀行が保有する国債の残高は、2005年末で約96兆円となり、ピークだった2004年4月の約108兆円より12兆円が減少したことになる。株価回復や日銀の量的緩和策解除による長期金利上昇に連なる国債の下落リスクで大きな損失を被ることを回避しようとする銀行サイドの狙いがある。銀行保有国債の減少をカバーしてきた形の郵便貯金による国債購入拡大だが、郵便貯金は減少し続けてきており、郵貯が国債購入を続けるかは不透明な状況にあり、今後、市場での国債消化問題が浮上しかねない。



個人情報漏洩保険料、2-3割値下げ

東京海上日動火災保険などの大手損保会社は、04年春発売した個人情報漏洩保険の保険料を軒並み2-3割引き下げている。個人情報漏洩保険は、企業が顧客情報を漏洩した場合の謝罪広告や損害賠償請求などの訴訟費用を補填する仕組みでスタートしたものの、当初想定よりも保険金の支払いが少なく、損保各社が保険料を引き下げた。保険料支払が少ないのは、企業からの情報漏えいは相次いではいるものの、被害者からの損害賠償を請求されるケースは多くないことを裏付けている。



米の財政赤字、過去最大に

米国の2007会計年度の予算教書によると、歳入から歳出を差し引いた単年度財政赤字は過去最大の4230億ドルとなった。このため、対テロ戦争問題や大型ハリケーンによる復興費用を抱えるブッシュ政権は、国防費と国土安全保障費を除く政策的経費を削減することを重点に置いた。しかし、今年が中間選挙に当たり、141もの政府事業を縮小・廃止するとした大統領提案が実現する可能性が低く、財政赤字幅は一層膨らむとみられている。



求める資質で学生と企業のミスマッチ

経済産業省がまとめた『社会人基礎力に関する調査』によると、企業は採用する大学生に協調性や行動力などの社会人としての「基礎力」を求めているのに対して、学生の61%が「企業の採用基準があいまい」と指摘し、企業が求める資質が学生に伝わっていないことが分かった。このため、入社前の想像と入社後の現実の違いから、「諦めが早い」新入社員が生まれる要因となっている。同省は、「かつて常識とされた能力がない学生が多いのは現実で、学校や企業がこれら能力を教え込む必要がある」と指摘している。



地方税も06年度からネット申告へ

全国の地方自治体は、法人事業税などの地方税の申告・届出・納税をインターネットで行う電子システムを構築し、09年度から稼動させる。都道府県でつくる「地方税電子化協議会」と総務省が共同でシステム開発を行う。インターネット上にポータルサイトを開設し、事前に利用登録を済ませた企業や個人が画面上で必要な情報を入力したものが、届出先の該当する県や市の各自治体に自動的に振り分けられ仕組みとなる。国税はすでにネット申告が可能になっており、この地方税のネット処理が稼動すれば、納税環境は全面的に電子化されることになる。



失業給付者は60万人を下回る

厚生労働省は、リストラや転職などで離職した場合に支給される失業給付の受給者が昨年12月で約13年ぶりに60万人を下回ったと発表した。景気回復による雇用環境の改善によるものとみられ、受給者数がピーク時の半数に減少した。また、給付の財源となる積立金も6年ぶりの水準に回復するものの、同省は保険料率の引下げには慎重な姿勢を示している。



消費税上げに、反対・容認が拮抗

日本経済新聞社が行った「消費税率引き上げに関する世論調査」によると、反対と容認はそれぞれ4割台で拮抗していることが分かった。容認派は、「財政再建のために止むを得ない」(15%)、「年金財源などに限定するならば止むを得ない」(29%)と、条件付き容認で、44%。反対派は、「現在程度の税率を維持すべき」(35%)、「消費税は廃止すべきだ」(11%)の46%となっている。容認派に消費税率の上限を尋ねたところ、「税率10%」が最も多く53%、次いで「税率8%」が24%だった。



3人に1人が医療・ガン保険に加入

医療・ガン保険加入が、生命保険会社と損害保険会社扱いの05年9月末契約件数が3400万件を超え、成人の3人に1人が加入している計算となる。「長生きするリスク」への関心が高いことを示しており、今後も増加傾向が続くとみられる。



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