社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年02月21日号

GDP、年率換算で実質5.5%成長に

内閣府は、昨年10-12月期の国内総生産(GDP)速報値が年率換算で実質5.5%増のプラス成長となったと発表した。プラス成長は4期連続。個人消費と設備投資といった内需が好調だったのに加え、海外需要による輸出増加といった外需も伸びたことによる。昨夏に景気の踊り場脱出以来、回復・改善の勢いが増していることを裏付けた。2005年の暦年ベースでは実質GDPは2.8%成長となった。



20兆円の歳出削減は不可欠に

政府の経済財政諮問会議の民間議員が、2011年度までに国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するためには、20兆円の歳出削減が不可欠であることを前提に、20兆円圧縮のための歳出削減に関して3手法を呈示した。民間議員が歳出削減の対象としたのは、社会保障費、公務員人件費、公共事業や地方交付税・防衛費などの裁量的経費の3種類で、①3つのそれぞれを均一に削減するケース、②社会保障費をそのままに他の経費で削減するケース、③裁量的経費だけを削減するケースの3手法を示した。プライマリーバランスを確保するための20兆円を消費税増税で行うとすれば、消費税率を現行の5%にさらに8-9%を引き上げなければならない。同会議では、6月までに増税を組み合わせた財政再建策を提言するとしている。



高校生の就職内定率77.9%に改善

文部科学省は、今春卒業予定の高校生の就職内定率は、昨年12月現在で77.9%となり、前年同期より4.5ポイント上回ったと発表した。内定率の改善は3年連続で、景気回復を反映したものとなった。男子の内定率は83.0%(前期比4.6ポイント増)、女子は71.3%(同4.1ポイント増)。都道府県別にみると、内定率が最も高かったのは、富山県で92.4%。次いで、愛知県が90.2%、岐阜県で89.7%となっている。一方、内定率が低かったのは、沖縄県が46.7%、北海道が59.1%となっており、景気回復の地域間格差が表れている。



米貿易赤字、過去最大に

米商務省は、2005年の米貿易赤字は過去最大の約7200億ドルとなったと発表した。4年連続で過去最大を更新したことになる。このうち対中赤字は約2000億ドルに上り、米議会では中国市場の閉鎖性や人民元改革の遅れを指摘し、対中制裁法案が提出されるなど、中国への不満が噴出してきている。また、対日赤字も約826億ドルと過去最大で、これまで対中赤字に隠れがちだったものの、今後、日本への非難も強まる懸念が出てきた。



4月からの銀行代理店に規制を設定

金融庁は、4月から一般企業に銀行業務の一部を解禁する銀行代理店制度に関する内閣府令改正案を決定した。改正案では、借り手の財務情報をもとに機械的に審査する企業向け定型ローンについては、1社当たり1千万円を上限とする規制を設けるとともに、代理店には1年以上の融資経験者を配置することを義務付けている。また、この1千万円上限については、自民党財務金融部会では「地方景気が浮揚し資金需要の高まりが明確になってきてから撤廃すること」を検討する方針を示している。



灯油、9週連続の高値更新

石油情報センターは、2月15日発表した灯油の店頭価格が1缶18ℓ当たり1426円となり、9週連続の最高値更新となったと発表した。12月以降の原油価格の再高騰で石油各社が1月に引き続き卸値を引き上げた影響によるもので、原油価格が現状のまま推移すれば、3月も引き上げる方針で、灯油やレギュラーガソリン価格は、さらに上昇する可能性が出てきた。



大人と子供の認識に差が

文部科学省が小中学生とその保護者を対象にした調査によると、「子供が他の子にいじめられているときには助けている」と答えた大人は42%だったのに対して、「助けられたと感じている」と答えた子供は19%足らずで、大人と子供の認識に差があることが分かった。大人の考えや行動がうまく子供に伝わっていないことを裏付けた。同省では、「大人は自分がしていると思っている以上に積極的に子供に関与しないと、子供は大人に気にかけてもらっているという実感が持ちにくい」と指摘し、積極的に大人の関与の必要性を呼び掛けている。



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