社会・経済のうごき@しんぶん
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2006年02月07日号

「1円起業」の設立、3年で3万社を突破

経済産業省は、最低資本金規制の特例措置を活用した「資本金1円起業」が、2003年2月の制度発足から約3年の間に、3万2千社となり、3万社を突破したと発表した。特例を利用して設立した後に、本来の資本金基準(株式会社1千万円、有限会社3百万円)にした企業は昨年12月末までに約2500社で、破産や合併などにより解散した会社は266社となっている。本年5月からの新会社法によって、さらに手続きが簡単になるため、少額資本金での起業が増えるとみられている。



企業に労働時間のアドバイス制度を

厚生労働省は、4月から全国の約450の業種団体などに社会保険労務士を「労働時間等設定アドバイザー」として配置し、中小企業に対して仕事の繁閑に応じた労働時間の弾力的な設定を促す仕組みをスタートさせる。これは、労働安全衛生法の改正などで1800時間という年間労働時間の一律目標の廃止に伴って、企業が職場単位に健康や生活に配慮した目標を設定する必要が出てきたことへの同省の対応よるもの。アドバイザーは企業を訪ね、仕事の少ない時期に労働時間を少なくし、有給休暇取得を社員に働きかけることを提案する。



8年ぶりに正社員が増加に

厚生労働省は、従業員5人以上の企業の常用労働者は月平均4309万人で前年比0.5%増加したと、2005年の毎月勤労統計調査結果を発表した。なかでも正社員を中心とする一般労働者は0.5%増となり、8年ぶりの増加となった。景気回復を背景にしたものとみられ、企業がこれまで続けてきた雇用コスト削減のためのパート活用から、正社員確保に向けた動きを示す結果となった。また、常用労働者の現金給与総額も前年比0.6%増の月33万円余りとなり、5年ぶりに前年を上回った。



日本の自殺死亡率は世界第2位

警察庁は、2004年に自殺した人は3万2325人となったと発表した。03年より下回ったものの、7年連続で3万人を超えている。72%が男性で、しかも40歳以上が全体の73%を占めている。人口10万人あたりの自殺者数を表す自殺死亡率は、ロシア(38.7)に次いで日本(25.3)は世界2位。自殺動機は、健康問題、経済・生活問題の順で、病気や負債に悩む中高年像が浮かぶ。



厳冬は5年程度続く可能性が

今年の厳冬の原因とされている、北極圏上空で渦を巻いているジェット気流のパターンが変動する「北極振動」だが、長期的な周期により、北半球の厳しい冬はまだ続き、北極振動に詳しい立花東海大助教授によれば「今後5年程度続く可能性がある」との見方を示した。北極振動は、上空の気圧(500ヘクトパスカル)の高度が上下することでジェット気流の強弱が変わり、寒気を放出したり閉じ込めたりするもので、今冬は平年に比べて変動幅が2倍大きく、北半球各地に寒波をもたらしている。



多重債務者防止に借入総額に上限

金融庁は、消費者金融やクレジットカードなどを利用して返済が困難となる多重債務者が多発している実状に対し、利用者ごとに借入総額の上限を設定するなどの貸金業の融資ルールを見直す方針だ。有識者会議などで検討のうえ、2007年に改正する貸金業規正法や事務ガイドラインに盛り込むとしている。新規制では、利用者ごとに融資総額上限を設定し、業界共通のデータベースで利用者の借入額をサーチし、総額を超えている場合、他社から借りられない仕組みにするというもの。多重債務などによる自己破産は年20万件発生している。



財政収支、07年度から再び悪化

財務省は、予算委員会に提出した財政の中期試算の中で、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)が、歳出削減などを行わない場合、07年度から再び赤字幅が拡大すると指摘した。基礎的財政収支は、国債発行額を除いた税収などの歳入と、国債の元利払費(国債費)を除外した歳出の差で、07年度は赤字幅は12兆3千億円となり、その後も毎年3千億円膨らんでいくとしている。



パソコン出荷、過去最高の台数に

電子情報技術産業協会は、2005年の国内パソコン出荷台数は、前年比14%という大幅増の1273万台となり、過去最高の出荷台数となったと発表した。中小企業での導入意欲にも支えられて、法人向け市場が活況を呈したとの見方を示している。



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