社会・経済のうごき@しんぶん
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2005年12月20日号

銀行住宅ローン残高、100兆円突破

日銀によると、2005年9月末の銀行における住宅ローン残高は98兆1千9百億円にのぼり、ここ数年来平均毎月4-5%増の伸びを示していることなどから、06年3月末までに100兆円の大台を超えることは確実と見られている。住宅ローンで主役の座を演じてきた住宅金融公庫の残高は、01年12月に融資を段階的に縮小する方針を決定して以降減少し、同期の残高は約45兆円となり、住宅ローンも『官』から『民』に移行していることが鮮明になってきている。



景気回復の勢いが鮮明に

内閣府が発表した10月の景気動向指数によると、一致指数は88.9%となり、景気判断の境目となる50%を3ヶ月連続して上回るものとなった。景気動向の一致指数は、景気に敏感な鉱工業生産などの11の指数を選び、3ヶ月前との比較の下に、改善・上昇した指数が全体のうちどれだけを占めたかを表すもので、50%超であれば、景気は『上向き』と判断され、今回の88.9%の指数は、大幅な景気回復を示したことになる。とくに、指数のうち大口電力の使用量・中小企業の売上高・有効求人倍率の3つの指数は今回の景気拡張局面での最高値になり、企業部門から家計部門にまで波及していることが分かった。



ヒット商品、ipodが2005年の横綱に

日本経済新聞社は2005年日経MJヒット商品番付を発表した。東の横綱には、「ipod」と音楽配信サービスの「iチューンズ・ミュージックストア(iTMS)」がなり、西の横綱は空位となり、1992年以来のひとり横綱番付となった。大関には、「株式ネット取引口座」と「クールビズ」、関脇には「お手ごろ液晶テレビ」「大容量HDDレコーダー」「愛知(万博&中部国際空港)」「ディープインパクト」がランクインした。



大学『全入時代』の足音が

大学入試センターは、来年1月に実施するセンター試験の確定志願者が、前年より約1万8千人減少の約55万1千人になったと発表した。3年連続の減少。また、センター試験を利用する国公私立大学の総入学定員に対する倍率も3.5倍と過去最低になり、同センターでは、「18歳人口が減少し、定員と志願者の数が均衡する『全入時代』まで1年余となり、その前触れが表れた」とみている。



国債の08年度問題は解消と発表

財務省が発表した『2008年度末までの国債管理の大枠』によると、08年度に償還と借り換えが集中する『国債の08年度問題』は、借換え債の前倒し発行などが進展し、償還原資の資金繰りの目途が立ったとして、解消するとの認識を示した。この08年度問題は、1998年に小渕政権が景気対策として10年債として大量発行したため、償還と借り換えが集中し市場が不安定になることが懸念されてきた。このため、財務省は、これまで買い入れ消却で償還額を圧縮しつつ、借換え債の前倒し発行を行うなどして、各年度でそれほど変動なく資金を調達するようにしてきた。



経団連、好業績企業の賃上げを示唆

日本経団連は、来春の春季労使交渉に際して、好業績企業に賃上げなど労働条件の改定を促す労使交渉指針をまとめた。1993年以降続けてきた一律的な賃上げ抑制姿勢からの転換を意味するもの。この方針は、『経営労働政策委員会報告』によるもので、「経済環境に好転の兆しが見える現在、企業にとっては“攻めの経営改革”に乗り出す環境が整いつつあり、競争力を高める好機にある」として、働く人の意欲を高める適切な舵取りが望まれるとして、実績を上げた社員に高給で報いる成果主義型賃金の充実を促す内容となっている。



「耐震や石綿」情報開示を義務付け

国土交通省は、不動産販売業者に対して、不動産取引の際に、「耐震診断と石綿(アスベスト)検査を受けているかどうか」を顧客に開示することを義務付ける方針を固め、来年1月に省令改正を行い、宅地建物取引業法で定める重要事項説明の項目に付け加える。耐震診断の開示対象となるのは1981年以前に立てられた物件で、情報開示を通じて耐震性が不十分な中古住宅の耐震性補強の促進を図る狙いがある。アスベスト検査は全ての物件を対象にする方針である。



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