社会・経済のうごき@しんぶん
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2005年09月13日号

人手不足感、バブル期水準並に

厚生労働省がまとめた8月の労働経済動向調査によると、常用労働者が「不足」と答えた企業の割合から「過剰」を差し引いた過不足判断指数(DI)がプラス16となり、バブル期の1992年11月とほぼ同じ水準となった。企業業績回復を反映して、バブル期に迫る勢いで不足感を示している。不足超過は8.四半期連続で、9産業全てで不足超過になっており、とくに情報通信(プラス38)、運輸業(プラス33)での不足幅が大きくなっている。



1バーレル100ドル台の恐れが

アメリカ国際経済研究所のフレッド・バーグステン所長は東京講演の中で、原油高に関する見通しについて、「原油価格は向こう数ヶ月のうちに1バーレル(159リットル)100ドルに達する恐れがある」と指摘した。同氏は、先の米ハリケーンの影響で「米国の石油精製能力が大きな損なわれている」と指摘しつつ、原油高は成長を続ける世界経済の大きなリスクであるとの見方を強調した。



ブロードバンド契約者数、2千万人超

総務省の発表によると、ブロードバンド(高速大容量)通信の契約者数が6月末時点で、2057万人に達し、初めて2千万人の大台を超えたことがわかった。ブロードバンドの内訳をみると、最も契約者が多いのはDSL(デジタル加入者線)で、前年同月比16%増の1408万人で、次いで光ファイバーが前年同月比2倍弱増の341万人となっている。また、ケーブルテレビも14%増の306万人になっている。



自治体職員給与、ネット公表を

総務省は、全国の自治体の職員給与や手当、人員削減目標などをインターネットで公開することを、都道府県と政令指定都市に通知した。来年3月下旬の運用開始を目指している。



地震警告を携帯・カーナビに

トヨタ自動車や東芝が出資するモバイル放送は、気象庁と共同で、地震や津波速報を携帯電話やカーナビゲーションに送信する仕組みを構築し、06年度の本格稼動を目指している。「あなたがいる場所に30秒後に震度4の揺れが来ます」といった警告メッセージが送信されるもの。地震時に発生する小さな微動(P波)を捉え、その後に破壊力のある大きな揺れ(S波)を速報し、携帯などの端末機で受信する仕組みとなっている。この「緊急地震速報システム」は試験運用中で、本年8月16日の宮城県沖地震に際して、東京では約1分前に震度情報が届いた。



来年度一般会計は約85兆円に

2006年度予算の概算要求で、国の一般会計の総額が85兆3千億円になる見通しとなった。政府は、来年度の一般会計を実質的に05年度予算(82兆1千8百億円)以下に抑える方針を掲げており、約3兆円圧縮のための査定作業で、財務省は各省庁間での厳しい攻防を余儀なくされそうだ。焦点の国債費については、国債の元利償還に充てるため約11%増の20兆5千億円になり、歳出予算の約25%を占め、累年そのウェイトは高まり、予算編成の足かせになってきている。



出所者の試行雇用に奨励金を

法務省と厚生労働省は、来年度から、刑務所出所者を短期間、試行的に雇用する事業主に対し、奨励金を支給する方針を固めた。出所者らの就労を支援するとともに、再犯防止を狙ったもの。本格雇用に対して事業主が二の足を踏むことを考慮し、奨励金で試行雇用を促し、経過を見たうえでの本格雇用に結び付けたいとしている。奨励金は1人につき5万円で3ヶ月まで国が支給する。また、雇用主の不安解消のため、身元保証する制度も設けるとしている。



自殺者、7年連続3万人突破

警察庁によると、2004年に自殺した人は3万2325人で、過去最悪だった03年よりは2102人減ったものの、7年連続3万人を突破した。男性が全体の72%、40歳以上が全体の73%を占め、動機は健康問題(39%)、経済・生活問題(32%)の2つが多かった。病気や負債に悩む中高年男性が自殺に走る、自殺者イメージとなっている。



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