日銀の短観で、資金繰り判断指数(「楽」から「苦しい」を引いた値)は、中小全産業で前回より1ポイント改善し、マイナス4となった。貸し渋りが話題となった98年時にはマイナス25に達しており、現在もマイナスながらも改善傾向が鮮明となっている。また、法人企業統計によると、企業がキャッシュフロー(現金収支)をすべて有利子負債の返済に回すと何年で完済できるかという「負債返済指数」が大企業では70年以降最低の5年強、中小企業では90年以来の低水準の13年弱となった。エコノミストは「大企業は手元資金を豊富に抱える金余り状態にあるが、それが中小にも波及しつつある」とみている。 |