竹中経済財政担当相は『景気は踊り場的状況を脱却している』と述べるとともに、日銀の福井総裁も『踊り場をほぼ脱却したと判断し得る』と発言し、政府と日銀がそろって景気の『踊り場』脱却を表明した。これにより、日本経済が安定した緩やかな回復を探る局面に入ったとの政府と日銀の認識が示されたことになる。『踊り場脱却』表明の背景には、企業の設備投資意欲が強いことや、個人消費の緩やかな増加、輸出の持ち直し、IT分野の在庫調整の終息傾向などが挙げられている。しかし、民間では過去最高値圏で推移する原油高に加え、企業の在庫調整は終了していないとの見方から、慎重論が根強い。 |