社会・経済のうごき@しんぶん
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2005年07月12日号

市場化テストで、『税の督促』を提案

政府は、来年度の市場化テスト(官民競争入札)に向け、自治体や民間から新たな提案を6月末までに受け付けたが、東京・足立区は地方税や国民健康保険料、介護保険料の徴収事務などを提案した。同区では非常勤の公務員が滞納者を訪問し徴収を行っているが、市場化テスト導入により民間に任せ、税や保険料の徴収率を上げることを目的としている。また、地方税法などで徴収が公務員に限定制約されているため、市場化テスト導入で現行法に風穴を開ける狙いもある。



設備投資、昨年実績より14%増に

経済産業省は、2005年度の設備投資調査で、主要企業による国内の設備投資計画は、04年度実績対比で14%増になっていると発表した。全体の伸び率は15年ぶりの高水準。業績好調を反映し、製造業を中心に投資意欲が高く、とくに自動車は24.1%の増加、鉄鋼も生産ラインなどを増強するなどして31.1%増となっている。



06年、携帯ネット速度を10倍に

NTTドコモとボーダフォンは、2006年にブロードバンド(高速大容量)通信の目安とされる毎秒1メガを上回る最高3.6メガを達成し、通信速度を現行の約10倍に引き上げる。画像や音楽配信サービス利用での取り込む時間がパソコンでのネット利用並に短縮される。携帯でパソコン向けホームページ閲覧サービスも本格化するものとみられている。また、これらの3.5世代サービスの出現により、携帯端末は対応機種への買い替えが必要となり、契約者8700万人といわれる飽和状態の携帯市場が来年活性化するものと予測されている。



ネットでの買い物、28%増の5兆円に

経済産業省は、2004年の電子商取引調査によると、個人のネット通販などの市場規模(利用額)は、前年比28%増の5兆6430億円と、初めて5兆円を突破すするとともに、企業間取引も初の100兆円を突破した。個人利用額は、コンビニストアの売上規模(6兆9千億円)に迫る勢い。利用額で大きいのは、不動産(10,490億円)、レストラン予約などの各種サービス(9,010億円)、旅行(6,610億円)などの順になっている。また、商品別伸び率では、書籍・音楽分野・健康食品・化粧品類で伸びが目立っている。



お役所の無駄遣いは減らないまま

財務省は、政府の無駄遣いを点検した予算執行調査結果を発表した。調査対象事業となった約3兆8千億円のうち、予算の過剰計上、政策の重複、硬直的な運営の視点から調査を行った結果、来年度予算編成に反映すれば、275億円分を削減できるとの見通しを示した。最も多いのは、予算と実績が乖離する、過剰計上で、谷垣財務相は閣僚懇談会で、「予算積算と執行実績をなくし、合致させてほしい」と訴えている。



医療相談で医療行為への苦情、最多

日本医療機能評価機構の調査によると、各都道府県が設置する医療相談窓口「医療安全支援センター」への昨年度の相談件数が前年比14%増の4万2千件だったことが分かった。相談内容は、全体の約3割が「医療行為・医療内容への苦情」で最多となった。次いで、「健康や病気に関する相談」、「医療機関従事者の患者・家族への接し方に関する苦情」となっている。また、同機構が「医療安全センターを知っている」との回答は10.3%に止まり、同センターへの認知度が低いことも指摘している。



若者の半数が離職・転職を経験

内閣府は、若者の自立に関する意識調査で、就職したことのある若者のうち49.4%が転職や離職の経験を持つことが分かった。転職前の勤務先での勤続期間は1年以上2年未満が12.2%で最も多く、平均勤続期間は27ヶ月だった。離職理由は、「仕事が合わない・つまらない」(26%)、「人間関係が良くない」(17.8%)、「結婚・出産」(14.8%)、「賃金が低い」(14%)の順になっている。



「NHKはぜひ必要」が最低の28%

NHKは、視聴者の意識を追う「2005年日本人とテレビ」調査結果をまとめた。それによると、「NHKは必要だ」と思う人は前回調査(00年)より9ポイント減少し79%。そのうち「ぜひ必要だ」とする回答は、前回比12ポイント減の28%となった。昨年の不祥事も反映していてNHKにとっては、厳しい調査結果となっている。



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