社会・経済のうごき@しんぶん
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2005年07月05日号

独立行政法人の1万人、非公務員に

政府は、小泉政権の「官から民へ」の方針に沿った改革の一環として、独立行政法人に移行した研究機関などの身分を非公務員化することで、関連法案をまとめ、来年4月の実現を目指す方針だ。対象となる独立行政法人は、大学入試センターなどの40法人で、職員総数は約1万人にのぼる見通しである。今年1月時点で、独立法人化後、57法人で約7万人の身分が公務員のままとなっていて、公務員の身分が続くと、配置転換や給与体系の見直し、外部人材の登用が進まないと判断し、非公務員化の対象を内閣府や総務省が調整してきている。



相続税の物納対象を明記化へ

政府は、相続税における不動産等による納付、いわゆる「物納」制度で、土地や株式などの相続財産が物納の対象となるかどうかが分かりにくい現状を改め、相続税法に「物納の対象外の財産」を明記することで、記載以外のものを認める方針だ。物納は、分割納付を含む現金納付ができない場合に認められる制度だが、物納申請から受理まで長期間を要したり、却下されると、その間の延滞税が加算される問題点が指摘されていた。このため、「所有権が確定していない」「抵当権など担保に使われている」「共有財産になっている」などを物納対象外として規定し、これ以外を原則物納できるようにするというもの。



粗鋼生産、31年ぶり1千万トン台に

日本鉄鋼連盟は、5月の粗鋼生産量が1千4万トンとなり、月間の生産量が1千万トンを超えたのは、31年ぶりと発表した。自動車の外板に使う広幅帯鋼や船舶に使う厚板などの高級鋼板の受給逼迫によるもの。3ヶ月連続で前年同月比プラスで推移しており、今後も高い水準の生産が続くものとみられる。



原油高騰で製紙製品に価格転嫁も

日本製紙連合会は、ニューヨーク市場の原油先物価格が高騰しているのを受けて、「一段の収益圧迫の要因であり、製品価格に転嫁せざるを得ないのではないか」との認識を示した。製紙各社は、重油を工場の燃料として使用しており、高騰する重油コストを吸収するため、割安な廃プラスチック燃料への転換を進めているが、一段の原油高騰には製品価格に乗せざるを得ないとの考え方を示した。



街全体のバリアフリー化で法案提出

国土交通省は、駅構内などの特定の建築物にとどまっているバリアフリーを街全体に拡げるため、06年の通常国会に「ユニバーサルデザイン推進法案」(仮称)を提出する方針だ。これまでバリアフリーは施設ごとに整備されてはいるものの、施設間の移動がしにくいなどの中途半端な取り組みを改め、生活圏全体を対象ととらえ、利用者の視点で使いやすい街づくりを目指すというもの。無電柱化や放置自転車対策などに一体で取り組む事業に、優先的に予算配分することも検討されている。



パソナ、中高年求人サイトを開設

パソナキャリアアセットは、7月中旬から40-50歳代を中心にした求人情報ウェブサイトを立ち上げる。仕事の経験を積んだベテラン人材の需要が拡大していることに着目したもので、求人情報のほか、役員や幹部募集の専用ページ、企業に自分を売り込むための登録コーナーも設ける。同社によると、同世代は、経験や技能を持ち、定着率が高いため、メーカーを中心に中途採用に積極的な企業が増えているという。



公務員の退職手当も抜本見直しへ

総務省は、国家公務員の退職手当制度を抜本的に見直す方針で、退職前の役職に応じた業績評価の手当への反映や、一定の勤続年数を超えると急速に上昇する支給率を抑制することが柱となる。退職手当法改正案を次期国会に提出し、早ければ来年度に新制度に移行したい考え。



巨人戦中継の延長放映見合わせか

プロ野球の巨人戦のテレビ視聴率が低迷しているため、フジテレビとテレビ朝日は、放送延長を見合わせる検討に入った。視聴率は6月の最悪時に6.1%まで低下し、テレビ局にとって、巨人戦はお荷物的な存在となっているようだ。視聴率低下が続けば、新たな球界再編につながると指摘する声もある。



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