社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年12月21日号

冬ソナで2300億円の経済効果

第一生命経済研究所は、大ヒットとなった韓国ドラマ「冬のソナタ」が日韓両国にもたらした経済効果は約2300億円にのぼると発表した。ドラマの影響で、DVDの売上げや韓国を訪れた日本人観光客の増加、主演俳優のCM出演による商品売上げ増などが消費を増加させた。「コンテンツ産業が大きな経済波及効果をもたらすことの好例」と関係者はみている。



東証売買年間代金は過去最高額に

東京証券取引所の2004年の総売買代金は、12月16日までに前年比36%増の332兆8500億円となり、過去最高額を記録した。総売買代金は東証1部・2部、そしてマザーズ市場の合計額。インターネット取引の増大と外国人投資家の資金流入が活発だったことを反映している。また、ジャスダック証券取引所の売買代金も過去最高を更新することがほぼ確実となるなど、これまでの預金偏重から個人の投資選択肢が拡がって来ていることを裏付ける。



人材育成費の税額控除を新設

平成17年度税制改正大綱がまとまったが、そのなかで、企業の「人づくりのための人材投資促進税制」が新設されることになった。これは過去2年間の従業員の教育訓練費の平均を基準として、増加額の25%を法人税から控除できるというもの。中小企業の場合、教育訓練費の総額に対して増加率の2分の1(上限は20%)について法人税から控除できる制度と選択できる。いずれの場合でも控除の上限は法人税額の10%となる。対象となるのは、講座などの受講費用、外部教育機関への委託費、講師などの経費や教材費など。2005年4月以降開始事業年度から3年間適用される。



台北で世界最速エレベーター

台北の高層ビルに分速1010m(時速60.6km)という世界最速のエレベーターが完成することになった。東芝エレベーターが納入するもので、横浜ランドマークが保持していた世界記録が11年ぶりに塗り替えられることになった。



安定消化にインフレ対応国債を増加

財務省は、大量発行が続く国債の安定消化を図るために15年満期の変動利付国債や物価連動国債など金利や物価上昇に応じて元本が増える「インフレ対応型国債」を今年度より5割増で発行するとした、2005年度国債発行計画をまとめた。来年度は、国債の借り換え償還が急増し、その対応のためには市中消化が不可欠で、個人投資家のニーズの高い金利上昇に連動した「インフレ対応型国債」で乗り切ろうとする考えが計画には反映されている。



2007年度に政管健保は赤字転落

厚生労働省は、政府管掌健康保険が2007年度から赤字に陥り、2008年度には積立金も底をつき、2009年度には3700億円の累積赤字を抱えるとする試算を公表した。これからどんどん退職する団塊世代や高齢者の医療費が増大することや、少子化で現役世代が減り、保険料収入が頭打ちになっていくことが主因の赤字転落シナリオである。保険料の大幅引き上げが必至な状況だが、医療制度の抜本改革が急務である。



携帯使用の運転者2万人が検挙

警察庁のまとめによると、11月1日から施行された改正道路交通法で罰則が設けられた運転中の携帯電話使用で1ヶ月間に20,822人が検挙された。改正法では、運転中に携帯電話を手に持って通話、またメール送信行為には5万円以下の罰金が設けられているが、同庁では「事故防止に向け引き続き取り締まりを強化する」としている。



米国の貿易赤字、歯止めかからず

米商務省は、2004年1-10月の米国貿易赤字は約5005億ドルと発表した。今年1年間の赤字は6千億ドルを超える勢いで、特に対中国の年間赤字は前年同期比26.8%増の1310億円にも達し、過去最大となり、赤字拡大の主因となっている。財政赤字が2004会計年度で過去最大の4122億ドルとなり、財政と貿易との双子の赤字はますます世界経済の不安要因となっている。



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