社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年10月12日号

国民年金、未納時効額は8475億円

社会保険庁によると、2003年度に、国民年金保険料が未納まま時効となり徴収できなくなった金額は過去最高額の8475億円になったと発表した。厚生年金と違って、保険料を自主的に納付するため、未納が起きやすく、請求を受けずに2年間未納状態だと時効となり、社会保険庁は徴収できなくなる。また、加入者自身もさかのぼって納め直すことが出来ないため、先の国会でさかのぼって納付できる期間を2年から5年に延ばす法案が提出されてはいるが、継続審議のままの状態。このままだと、年を追うごとに未納による時効額は増えるとみられている。



PC出荷台数、法人を中心に好調

IDCジャパンの調査によると、2004年上半期(1‐6月期)の国内のパソコン出荷台数は、前年同期比で7%増の702万台にものぼっていることが分かった。このうち、中小企業の需要を背景に法人向けが好調で、前年同期比11%増の426万台にも達し、上半期としては過去最高となった。ますます企業も社員1人1台という、ITやインターネットへの対応が本格化してくるとみられる。



生活保護、過去最多の94万世帯に

厚生労働省のまとめによると、2003年度に生活保護を受けた世帯は94万1270世帯で、過去最多となった。このうち、男性65歳以上、女性60歳以上が中心の『高齢者世帯』で半数弱を占め、「傷病」が保護開始の理由の第1位に挙げられている。一方、失業で収入を絶たれたり、貯蓄がなくなり生活保護に追い込まれるケースが多いのも事実で、不況の影は依然根強い。



民間給与は6年連続減少に

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2003年1年間のサラリーマンなどが受け取った1人あたりの平均給与は、前年より0.9%少ない443万円で、6年連続で減少していることが分かった。給料・手当は0.4%減、賞与は3.3%減で、賞与の落ち込みが大きい。



タンス預金から銀行預金へ

日銀の6月末の家計が保有する普通預金・当座預金などの「流動性預金」の残高は、前年同期比5.4%増の200兆8647億円と、初めて200兆円を突破した。一時。超低金利や金融危機などで、銀行に預けない、いわゆる「タンス預金」も増えたが、銀行に再び還流し始めたとみられている。市場関係者は、今後、「流動性預金は有利な投資先を求める大気預金であり、資金がどこに向かうか」、最大の関心を寄せている。



国連、温暖化で暴風雨被害を警告

このほど明らかになった国連の「世界の防災に関する報告書案」によると、過去10年間の世界の大災害のうち3分の2が暴風雨によるもので、今後、温暖化の進行でで、この種の災害は一層ひどいものになるとの警告を盛り込んだ。この報告書案は、来年1月に神戸で開催される国連防災会議に向けたもの。



「国の借金」は過去最大の729兆円

財務省は、「国の借金」と言われるの国債・借入金・政府短期証券の6月末時点での合計額が729兆2281億円になり、過去最大となった発表した。税収の17.5倍、国民1当たりに換算すると570万円の負債を負う実態となる。地方にも約200兆円ほどの借金があり、国・地方を合わせると、1000兆円に限りなく近づいてきている。来年度も約37兆円の新規国債発行による予算編成が見込まれており、借金の膨張には歯止めがかからない状態にあり、わが国の将来を制約する大きな要因であることには間違いない。



入れ歯はガンのリスク要因

新潟大学の朔敬教授は、入れ歯は口の中に粘膜表面にできる扁平上皮ガンを引き起こす危険因子と発表した。①骨の変形で形が合わなくなった、②素材が溶け出しアレルギーを起こした、③手入れ不測で不潔な状態だった、としたうえで、炎症が持続的に生じたのが主因と推測している。



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