社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年08月31日号

郵便局を民間企業等に賃貸

政府は、2007年の郵政事業民営化に先立ち、日本郵政公社が不動産賃貸業を行えるようにする方針である。これは、大都市の駅前にある郵便局を再開発による高層化により、百貨店やオフィスとしての賃貸事業を行えるようにするもので、一等地にある郵便局の有効活用によって、民営化後の収益確保を目指している。



政府税調が消費税の実情視察

政府税制調査会は、8月下旬から9月上旬にかけて、ドイツ・フランスなどの欧州の税務当局を訪問する税制視察を行う。年金財源問題や財政健全化問題の解決論議において、消費税引き上げが不可避なテーマであり、税率引き上げで選考する欧州の実情を把握するのが狙いと見られている。欧州は、税率が10%以上を越えているものの、食料品等の生活必需品は低率課税となっており、日本における使用費税率引き上げでは複数税率が想定されており、課題の先取り視察といえる。



新紙幣流通は11月1日より

財務省と日銀は、新紙幣(1万円・5千円・千円)を当初11月ごろとしていた発行(流通開始)を11月1日にする方針を固めた。年末のボーナス支給などで紙幣発行量が市中に流通するための時間的余裕をみての対応としている。また、民間シンクタンクの予想によると、新紙幣発行で、自販機やATM機の買い替えや、百貨店やスーパーでのセールなどで個人消費を喚起し、経済効果は約1兆円と見込んでいる。2004年度のGDPを0.1%押し上げる計算になる。



離転職者の国民年金加入を職権で

厚生労働省と社会保険庁は、来年4月から、退職した者が国民年金加入手続きをとらない場合、強制的に加入させて保険料を請求する『職権適用』を実施する。現在は、退職者は自分で国民年金加入手続きをとらなければならない仕組みになっているが、手続き忘れで無年金のケースもある。



民間予測は実質3.77%成長に

内閣府の外郭団体である経済企画協会がまとめた主要民間エコノミスト・調査期間の8月の予測平均によると、2004年度の実質経済成長率は前月予測より0.27%上回る3.77%と発表した。名目成長率も1.82%で、こちらも前月予測を0.21%上回った。



上場企業4-6月期、経常利益57%増

日本経済新聞社がまとめた上場会社の4-6月期連結業績の集計によると、経常利益は前年同期に比べて57%増加していることが分かった。デジタル景気などで電機などが利益を伸ばしている。全産業ベースでみると、増収率は7%にとどまり、デジタル家電などの電機が突出する形。今後については、デジタル景気の減速懸念や原油高騰などの不安定要素が多く、企業は慎重姿勢である。



やせた男性ほど、ガンには注意必要

厚生労働省研究班の大規模疫学調査によると、日本人男性は、やせているほどがんになりやすいとの結果を発表した。同研究班は、40-60代男女約9万人を1990年から約10年にわたって、ガンの発生率と死亡率と体格指数(BMI……体重(キロ)を身長(メートル)の2乗で割ったもの)との関係を追跡調査したもの。
これによると、標準BMIは22で、25以上が肥満とされ、BMIが21-29.9の男性ではがんの発生率はほとんどかわらなかったが、やせているとされる21未満で増加傾向が顕著だった。23-24.9の人と発生率を比較すると、19-20.9の人は14%、14-18.9の人は29%それぞれがんの発生率が高かった。やせすぎに注意するよう、同研究班では呼びかけている。



退職金は在職時の成果に応じ

松下電工は、従来の勤続年数と退職時の給与から算出していた退職金の支給額を、在職中の業績考課を反映させる『退職金ポイント制度』を導入した。社員の年齢と人事考課から毎年のポイントを算出し、退職時までに積み立てたポイント数に応じて支給額を決めるもので、成果主義を取り入れた社内活性化につなげる狙いがある。業績ポイントは技能職や総合職・一般職などの職能別に設定し、取得ポイントは社員にも通知することで制度の透明性を高め、本人のモチベーションをも高めるとしている。



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