社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年08月03日号

実質成長率を3.5%に上方修正

内閣府は、当初、実質国内総生産(GDP)1.8%と見込んでいたが、2004年度の政府経済見通しを3.5%成長に上方修正する方針を固めた。名目成長率は、0.5%から1.8%程度に引き上げる方針。成長率見通しは例年秋に改定してきたが、今夏から本格化する来年度予算編成にマクロ経済見通しを反映させるために、公表を前倒しにした。



有限会社制度を廃止へ

法制審議会は、中小の株式会社と有限会社を区別する必要性が乏しいとして、有限会社制度を廃止し、株式会社に一本化する方針をまとめた。法務省は次期通常国会に提出を予定している会社法案に盛り込み、2006年度中の施行を目指している。対象となるのは、会社法の施行後に新設する会社で、設立済みの有限会社については、これまでの通り「有限会社」の商号が使用できる。また、中小の株式会社に義務付けられていた取締役3人以上で構成する取締役会と監査役の設置については、定款でそれぞれの人数を自由に決定できようにすることで、最低1人の取締役で会社設立ができるようになる。



猛暑に関連する株式が高値に

猛暑で、エアコンや清涼飲料メーカーなどの、いわゆる「猛暑関連株」が買い気配で、エアコン大手のダイキン工業が上場以来の最高値を記録するなど、高値で推移している。ビール大手3社、伊藤園やキリンビバレッジ、日傘メーカーのムーンバット、プールや海水浴での増加期待で目薬のロート製薬や参天製薬も高値を付けている。



上半期の企業倒産の負債は34%減

東京商工リサーチは、今年上半期(1-6月)の全国の企業倒産状況によると、件数は前年同期比19.5%減の7072件、負債総額は前年同期比34.8%減の4兆1642億円であると発表した。件数・負債ともに減少しているのは、政府の金融支援や業績回復を反映したためと、同社はみている。



金利先高観で企業は悪影響を懸念

帝国データバンクの調査によると、景気回復を背景にした金利の先高感が強まってきているなか、7割の企業が借り入れに悪影響を及ぼすと懸念を持っていることがわかった。また、金利負担の増加を心配する企業に加えて、国債価格の下落によって第二地銀や信金などの地域金融の不安が再燃すると見る向きもある。



日本人は株式よりも現預金で

日銀の「家計の資産構成に関するリポート」によると、3月末時点のわが国の家計の金融資産約1412兆円のうち、現金・預金は55%を占め、株式の比率は8.2%、投資信託の割合は2.4%と、まだ元本割れの可能性がある株式や投資信託などの資産よりも安全志向が強い現・預金比率が高いとしている。ちなみに、アメリカでは現・預金が13%、株式は33%、投資信託は12.5%と、日本とは対照的になっている。



2015年の国債残高は800兆円超

アメリカ格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ社(S&P)は、2015年の日本の国債発行残高は現在の1.6倍に相当する800兆円超になるとの試算を発表した。試算では長期金利が年1.8%前後で推移を前提としているが、金利が急騰すれば、これ以上に国債残高は膨らみ、財政悪化が進むだけでなく、国債を保有する金融機関の財務まで悪影響を及ぼすことになる。



100円玉流通量増は消費持ち直し

「消費が活発になると流通量が増えやすく、景気の先行指標として参考になる」と言われる100円硬貨の流通残高が伸びている。デフレが鮮明になった昨年4月に、その流通残高は0.3%台だったが、今年に入って復調し始め、6月末は1.52%まで上昇してきており、個人消費の持ち直しを反映したものと見方が多い。



携帯「着うた」利用、1億曲突破

KDDIが2002年にスタートした携帯電話の着信音「着うた」サービスの累計利用件数は、サービス開始から1年半で1億曲を突破したと発表した。1曲あたり105円の利用料でで、約100億円を超える売上げを確保したことになる。



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