社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年07月27日号

7年ぶり、中小企業景況感が高水準

信金中央金庫が実施した『全国中小企業景気動向調査』の4-6月期の業況判断指数(DI)は、前期比5.9ポイント改善してマイナス20.7で、1997年1―3月期以来、約7年ぶりに高水準となった。同信金中金では、「大企業の回復が中小・零細企業にも波及してきた」と、みている。業種別にみると、製造業・卸売業など5業種でDIが改善したものの、悪化したのは公共事業の減少が影響した建設業のみだった。



必要な介護費用は月22万円だが

三井住友海上火災保険が「介護保険」についてアンケート調査したところ、自分や家族が痴呆や寝たきりになった場合に介護に必要な資金は月額22万8千円という結果が出た。しかし、支出可能な金額の平均は19万2千円で、必要額とは3万6千円の差がある。また、自身の介護のための準備・検討していると答えた人は約6割で、その対応策は「預貯金」(47%)、「生保・郵便局の介護保険」(23.5%)、「損保の介護保険」(14.2%)となっている。



購入意欲に応え、国債6兆円販売へ

財務省は、長期金利が上昇し、運用面で有利とみている個人の国債購入意欲が高いとの判断から、国債販売を当初計画の3倍に当たる6兆円に増額する検討を開始した。年4回の発行数自体は変えない。金利は過去最低だった昨年春と夏の発行分の0.05%から徐々に上昇して個人投資の意欲が強まってきていて、今回7月発行分の最初の半年の金利は年率0.74%となる。今年度の国債全体の発行予定額は約160兆円で、今回の個人向け販売増額は国債の安定消化につなげる狙いがある。



物価の地域間格差が拡大へ

総務省が全国平均を100として都道府県庁所在地別の物価を指数化したところ、2003年の平均物価が高かったのは東京都区部の110.1で、最も低かったのは那覇市の97.0で、その格差は13.5%あり、前年の13.2%よりやゃ拡大してきている。



今月末から371品目の薬がコンビニで

厚生労働省は、整腸剤やビタミン保健剤など371品目を一般小売店で販売できる「医薬部外品」に移行し、7月30日から販売が可能と発表した。今回の措置は、政府の総合規制改革会議の要請で規制緩和を検討してきた結果によるもので、15製品群・371品目について、専門家が「安全上とくに問題がない」と判断。身近なコンビニでの販売に生活者の利便は高くなる。



日本人の平均寿命、4年連続更新

厚生労働省の「2003年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は女性が85.33歳、男性が78.36歳であることがわかった。女性、男性ともに、4年連続で延び、過去最高を更新した。国別にみると、女性が1985年から19年連続世界一、男性はアイスランド、香港に次いで世界第3位となっている。



過半数が、日本は安全でないと回答

内閣府が実施した「安全・安心に関する特別世論調査」によると、「今の日本は安全・安心な国だと思わない」と答えた人が過半数を超える55.9%にのぼることがわかった。安心な国だと答えた人は39.1%を大きく上回っているが、「安全・安心な国でない」理由を尋ねたところ、「少年非行、ひきこもり、自殺など社会問題が多発している」(65.8%)と多く、次いで、「犯罪が多いなどの治安が悪い」(64.0%)、「雇用や年金など経済見通しが立たない」(55.6%)などが挙げられた。



「にがり」取り過ぎには、注意!

独立行政法人・栄養研究所は、ダイエット効果があるとマスコミで紹介され、健康食品としてブームになっている「にがり」について、ダイエット効果の確実な根拠がなく、取り過ぎは健康を害すると注意を呼び掛けている。「にがりは」、濃縮した海水から塩を除いた後の残留物で、主成分は塩化マグネシウム。塩化マグネシウムは医薬品では下剤に用いられ、過剰に摂取すると下痢を引き起こしたり、また、ビタミン、ミネラルの吸収を妨げることもあり、健康被害の恐れもあるとして注意を呼び掛ける。
 同研究所では、ホームページで健康食品の原材料約100種類の効果・安全性のデータベースを公開している。
http://www.nih.go.jp/eiken/



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