政府は天皇陛下の退位と皇太子さまの天皇即位の日程について、12月1日に開催される皇室会議に2案を提示する考えを決めた。「2019年3月31日退位、同年4月1日即位・改元」と「4月30日退位、5月1日即位・改元」の2案。首相が参院代表質問で「国民がこぞってことほぐ中、天皇陛下の退位と皇太子殿下の即位がつつがなく行われるよう最善を尽くす」と表明しており、19年4月の統一地方選を終えた4月末退位・5月1日即位・改元が有力視されている。
国際通貨基金(IMF)は日本の過労死を減らす上で、残業を抑制するよう求める提言を発表した。提言では、日本の労働環境に関する提言で、働き過ぎで死に至ることを「KAROSHI(過労死)」と紹介したうえで、残業が減ることで夫は家事や子育てに時間を費やすことができ、妻は仕事を辞めずに、しかも夫婦の時間が増えることで2人目の出産の機会にもなり、人口減少対策にも寄与すると指摘している。
健康保険組合連合会が発表した試算によると、大企業が社員向けに運営している健康保険組合のうち380組合が財政悪化で2025年度に解散危機に陥る可能性があると指摘していることが分かった。2025年度に団塊世代が全て75歳以上となり、高齢者医療への拠出金が急増することが背景にあり、仮に健保組合の保険料率を協会けんぽよりも高いものになると、企業は自前で健保組合を運営する意味合いがなくなり、解散に陥りかねないとしている。健保組合は全国で1399組合(加入者約2900万人)。
日銀のまとめによると、2017年度上半期(4~9月)の不動産業向け新規融資額は前年同期比9.5%減の5兆3564億円となり、上半期としては3年ぶりに減少に転じたことが分かった。不動産業向け融資の中で、これまで相続税での節税対策として増え続けてきたアパートローンは、同17.8%減の1兆5776億円に縮小した。供給過剰で「採算が取れるアパートが少なくなってきた」(地銀関係者)とも指摘されている。
国連専門機関の世界知的所有権機関(WIPO)は報告書で、食品や電子機器など19分野の製造業者が製品における無形資本(技術・デザイン・ブランド等)から得た収入は5兆9千億ドル(約660兆円)に上ると発表した。2000~14年に販売された製品の無形資本は平均約30%だった。報告書に記されたアイフォーン7の例では、本体価格の42%がブランド料などとして販売元の米アップルに支払われているとしている。WIPOでは「世界的な競争の中で会社の命運は無形資本に左右されつつある」と指摘している。
帝国データバンクが全国約2万3千企業を対象にした調査で、「正社員が不足している」企業は半数に近い49.1%に上り、2006年の調査開始以来、過去最高になることが分かった。非正規社員の不足については31.9%の企業が不足していると答えており、雇用形態に関わらず、企業の人手不足感は深刻の度合いを強めている。企業の規模別にみると、大企業ほど不足感が強まっており、大企業での採用活動の活発化により、中小企業での人材確保難がさらに危惧されている。
国土交通省の調べによると、昨年4月時点で全国の自治体管理の橋が老朽化で2559の橋が通行止めや片側通行などの通行規制が行われていることが分かった。国土交通省が73万橋のうち、自治体が管理する約66万橋についての規制状況を聞き取り調査して判明したもの。規制が行われている数は調査を開始した8年前と比べ、2.6倍にまで拡がっており、自治体での財政難を背景に改修が進んでいない実態を浮き彫りにしている。
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険が行なった20~50代の既婚男女を対象にした調査結果によると、「もし乳がんになっても仕事を続けたい」と望む女性は61.2%に上ることが分かった。他方、男性は妻が乳がんになった場合に「仕事を続けて欲しい」と答えた人は22.4%にとどまり、「続けて欲しくない」が31.4%で仕事より治療に専念することを望む姿勢がみられた。女性が乳がんになった際、自分や配偶者が最も不安なことでは「治療費や生活費などの金銭面」が最多だった。