厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、2015年度の医療や年金などの社会保障給付費は過去最高を更新する114兆8596億円となったことが分かった。前年度比2.4%(2兆6924億円)の増で、統計を開始した1950年代以降増え続けてきている。内訳では、年金が約55兆円、医療が約37兆円、介護を含む福祉その他が約22兆円となっており、このうち医療が3.3%増で伸びが最も大きくなっている。
国連分担金委員会の試算によると、2019~21年の国連通常予算での日本の分担金率は中国に抜かれ2位から3位に転落する見通しにあることが分かった。各国の分担金は世界の国民総所得(GNI)総計に占める各国の比率を基に算定されるが、最大負担国の米国は現在のまま1位にとどまり、日本は8.72%で中国は10.81%となる。日本は負担率を基に財政貢献を拠り所に常任理事国入りを求めてきたが厳しさが増す状況になったと言える。
国連専門機関の国際電気通信連合(ITU)の発表によると、2017年に15~24歳の若者のインターネット利用割合は70.6%に達していることが分かった。ITUの報告書は携帯通信端末によるブロードバンド(高速大容量)利用が料金の低下とともに急速に拡大し、2017年末には加入者が43億人に達する勢いであるとしている。利用をけん引している若者の利用割合は、先進国で94.3%、開発途上国で67.3%、後発途上国で30.3%としている。
総務省の家計消費状況調査によると、1~6月の1世帯当たりのネットショッピング消費額は平均で前年同期比24%増の月1万118円となり、月額1万円を超えていることが分かった。また、利用した世帯数が3割増えており、全世帯合計の消費額が24%増加していることを考えると、これまで利用してこなかった世帯にもネットショッピングが拡がっていることを浮き彫りにしている。とくに、割安なホテルや航空券を比較しながら購入する旅行関係の消費額が増えている。
薬酒メーカーの養命酒酒造が都内で働く20~59歳の男女1千人を対象に実施した「ビジネスパーソンの疲れの実態に関する調査」によると、5割以上の人が上司からの心ない言葉で疲れを倍増させていることが分かった。調査では、19のセリフを示して上司から言われて疲れが倍増したものを聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「常識でしょ(当たり前でしょ)」(13.6%)で、「そんなこともできないの?」(12.6%)、「前にも言ったよね?」(12%)が続いた。
警察庁のまとめによると、今年1~6月までの上半期での特殊詐欺の被害額は186億8千万円に上ることが分かった。被害額は前年比6.5%減少したものの、全体の認知件数は37.6%増の8863件に上った。このうち、65歳以上の被害件数は約72%に当たる6376件で、類型別にみてもおれおれ詐欺の95.9%、還付金詐欺の95.0%が65歳以上で占められていた。他方、多額の現金を振り込もうとした高齢者への声掛けで被害を阻止できた件数は8833件に上り、声掛けが奏功している。
第一生命経済研究所が定年まで正社員で働いた60代男女を対象にした定年退職後の再就職に関する調査で、男性と女性とでは再就職に格差があることが分かった。男性は「再就職が退職前から決まっていた」(36.8%)、「満足のできる再就職先がすぐに見つかった」(30.3%)と答え、女性はそれぞれ22.2%、17.8%で、男女格差があることを浮き彫りにした。調査した担当者は「企業が定年まで女性が働くことを想定してこなかったことで十分な情報提供がなされず、女性は自力で探さざるを得ない状にある」と分析している。
石材会社などで組織する全国石製品協同組合が全国の40代以上の人を対象にした調査によると、39.4%の人が「お盆行事する」ことが分かった。お盆行事ですることで最も多かったのは(複数回答)、「お墓参り」(69.0%)、「盆棚(精霊棚)を飾る」(22.4%)、「迎え火・送り火・精霊流し(いずれかだけでも)をする」(15.1%)が続いた。自身の宗教を無宗教としたうえで、「お盆行事を行う」と答えた人は45%に上った。