厚生労働省は、2011年度の概算医療費が前年度比1.1兆円増加の37.8兆円に達したと発表した。医療費が9年連続増加となった背景には、高齢者の増加と医療技術の進歩による高額な治療を受ける人が増えたと同省では指摘している。事実、1人当たりの医療費でみると、70歳以上は年間80.6万円がかかっているのに対して、70歳未満では17.9万となっており、大きな開きが見られた。高齢化の進展で医療費の増加も比例する構図への抜本的な改革が求められている。
日本貿易振興機構(ジェトロ)の発表によると、日本の対中貿易赤字は2012年上半期(1~6月)で176億1655万ドル(約1兆4010億円)に上り、前年同期比2.6倍にも拡大したことが分かった。輸出は中国での工業生産が大幅に鈍化したため、5.7%減少の737億1942億ドルとなり、輸入はスマートフォンやタブレット型パソコンなどが増加し、7.5%増加の913億3597万ドルで過去最高を更新した。
日本人間ドック学会のまとめによると、2011年に人間ドックを受診した約313万人のうち、「異常あり」とされた人は過去最高の92.2%に上ることが判明した。同学会では、「生活習慣病に関する判定基準が厳格になったことや受診者の高齢化が挙げられる」としている。生活習慣病に関係する項目で異常が見つかったのは、肝機能異常(33.3%)が最多で、高コレステロール(29.8%)、肥満(27.6%)、血糖値異常(23.2%)の順だった。
厚生労働省のパートタイム労働調査によると、71.6%の人が「パートで仕事を続けたい」と答えていることが分った。パートを選択した理由では「自分の都合の良い時間に働きたい」が最多の55.8%で、半数以上が自ら望んでパート労働を選んでいることが明らかになった。正社員を希望する人は全体で22%だったが、20~24歳では57.3%、25から29歳では41.8%と若い人ほど正社員を望んでいる実態も浮き彫りとなった。
損害保険料率機構が火災保険を販売している損保30社の2011年度の火災保険での新規契約を集計したところ、地震保険にも加入する割合を示す付帯率が初めて50%を超える53.7%になったことが分った。前年を5.6ポイント上回り、9年連続の増加となった。都道府県別にみると、付帯率の上昇幅でトップだったのは、18ポイント上昇した福島県で、宮城県(12.4ポイント)、岩手県(12.1ポイント)と、東日本大震災の被災地での伸びが際立った。
内閣府の「国民生活に関する世論調査」結果によると、「物の豊かさ」より「心の豊かさ」を重視する人は過去最高の64.0%となった。また、「家族だんらんの時」に充実感を感じる人の割合も1992年以降で最多の51.3%に達し、家族との繋がりを大切にし、私生活を充実させようと指向する人が増えている。さらに、今後の生活で何に力を入れるかについての問いに対し、「貯蓄や投資」と答える人の割合が33.5%となり、17年ぶりの高水準となった背景には将来に備えようとする意識が強まっているとみられる。
帝国データバンクの調査によると、海外と輸出取引をしている年商1億円未満規模の零細企業の41.6%が円高の影響により赤字に陥っていることが分かった。年商1億~10億円未満の企業で22.0%、年商10億円未満の企業では14.3%がそれぞれ赤字となっており、年商規模が大きくなるにつれ、赤字比率は減少している。同社では「円高がこのまま続けば零細企業の業績をさらに圧迫する」との考えを示している。
産業能率大スポーツマネジメント研究所が行ったロンドン五輪に関するインターネットによる意識調査によると、「感動度」部門でナンバーワンに卓球女子団体銀メダルの福原愛選手で、2位には石川佳純選手が選ばれた。卓球がメダル獲得を果たしたことが多くの人の心をつかんだものと言えよう。五輪前の期待と五輪後の感動の差を算出した「びっくり度」部門では1位にレスリング女子の小原選手、2位には柔道女子の松本選手となった。