厚生労働省の調べによると、全国の100歳以上の高齢者数は初めて5万人を突破し、5万1376人に上ることが分かった。増加は42年連続の増加となった。男女別にみると、女性が4万4842人で、全体の87.3%を占め、女性の圧倒的な長寿での優位を示した。人口10万人当たりの100歳以上の高齢者数を都道府県別にみると、昨年まで2年連続1位だった島根県は2位に転じ、高知県が首位となった。
総務省がまとめた推計人口によると、65歳以上の高齢者人口は初めて3000万人を突破し、3074万人に達することが分かった。日本の総人口に占める高齢者の割合も過去最高の24.1%となり、1950年以降、増加を続けている。前年比102万人の大幅増加となった背景には団塊世代(1947~49年生まれ)が65歳に達し始めたことがあり、今後、さらに高齢者人口が加速して増え、過去最多を更新する時代を迎える。また、75歳以上の後期高齢者数は初めて1500万人を突破し、1517万人となった。
内閣府が公表した日本経済の需要と潜在的な供給力の差を示す「需給ギャップ」試算によると、2012年4~6月期の需給ギャップはマイナス2.0%となり、金額換算で年10兆円の需要が不足していることが明らかになった。需給ギャップは、実際の国内総生産(GDP)と、民間設備と労働力を使って生み出せる潜在GDPの差を表すもので、依然、供給が需要を上回り、物価が下がりやすい状態にある。デフレ脱却への道は遠い。
厚生労働省がまとめた2012年度最低賃金の地域別改訂結果によると、最低賃金の全国平均は前年度比12円増加し749円になった。7月下旬に中央最低賃金審議会は引き上げ額の目安として全国平均で7円増の744円を示し、都道府県の地方審議会で決定したもので、9月末以降、順次適用される。今回の最低賃金決定にあたっては、最低賃金が生活保護給付水準を下回る逆転現象の解消が焦点となっていたが、逆転現象となっていた5府県で解消されたものの、6都道府県は先送りとなった。
文部科学省の「問題行動調査」によると、20011年度に全国の小中高で把握した「いじめ」は7万231件となり、前年比7399件減少しているものの、依然として深刻な状況が続いていることが明らかになった。いじめの内容(複数回答)では、「冷やかしや悪口」が最多の65.9%で、「軽くぶつかる」(22.3%)、「仲間外れ、無視」(19.7%)が続いた。いじめの解決率の平均は80.2%となっている。同省では、各地の専門家による支援チームを接するなどの対策に臨むとしている。
日本政策金融公庫が行った「消費者の食に対する意識調査」で、食品選びで重視するのは価格の安さとする「経済性志向」は20代で57%、30代で52%となり、20代・30代で初めて5割を超えた。逆に、高くても「国産品を購入する」という割合は過去最低を更新した。所得の低下に比例して、消費者の食費に対する節約志向を強めている実態が背景にあると同公庫では指摘している。
内閣府が初めて行った「喫煙と飲酒の年齢制限に関する世論調査」によると、現行法で20歳未満に禁じている喫煙と飲酒について、今のままでよいとする回答は、喫煙が76%、飲酒が77%に上った。7割以上が制限年齢を引き下げることに反対の意向を示しており、6割以上の人が「制限年齢を引き下げる利点はない」と回答した。
全国有料老人ホーム協会が募集した「シルバー川柳」の入選作品が発表されたが、閉塞感の漂う現代社会にあって、笑いを誘う秀逸さが目立った。「LED 使い切るまで 無い寿命」「ガガよりも はでだぞウチのレディーババ」「指一本で スマホとオレを使う妻」「女子会と言って出掛ける ディケア―」。主催者は、「超高齢化社会を背景に、古希を“ひよっこ扱い”する作品や、“ぴんぴんころり”といった表現で死に対して明るく向き合おうとする句が目立った」と分析する。