社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年06月22日号

長期金利先高感で国債に人気が

7月発行の個人向け国債(満期10年物)募集がスタートしたが、長期金利の先高感が広がり、金利上昇に期待する向きが多く、当初発行予定額が1兆5千億円超となり、昨年3月開始以来最高となる見通しとなった。7月に発行する第7回債は、当初半年間の金利は年0.74%で、4月に発行した第6回債より0.19%高くなっている。募集期間は6月末だが、財務省では「売れ行き次第で発行額を増やす」考えだ。



地方公務員も退職時の特別昇給を廃止

総務省は、20年以上勤務した国家公務員が退職時に給与を一号俸引き上げて退職金を上積みして給付する制度が5月に廃止されたのに伴い、都道府県や政令指定都市市長に対し、こうした特別昇給制度を廃止するよう要請した。



合計特殊出生率1.29に低下

厚生労働省は、2003年の1人の女性が生涯に出産する子供の平均数(合計特殊出生率)が1.29であるとする人口動態統計を発表した。前年の1.32を下回り過去最低を更新した。都道府県でみると、沖縄県が1.72で最高、東京都が0.9987で最低となった。また、自殺死亡者数は3万2082人で過去最多となった。



初婚年齢、夫が29歳、妻が27歳

厚生労働省が発表した人口動態統計によると、平均の初婚年齢は、夫が29.4歳、妻が27.6歳で、晩婚化傾向を更新し、過去最高になった。一方、離婚件数は28万3906組で、13年ぶりに減少した。離婚の内訳をみると、同居2年未満の「新婚夫婦」の離婚は5.7%減少し、同居35年以上の「熟年夫婦」の離婚は7.4%増加した。また、昨年1年間に死亡した人は、101万5034人で、このうち「がん」で死亡した人は30万9465人(前年比1.6%増)で、死因のトップ。「がん」の内訳は、男性が肺がん・胃がん・肝臓ガンの順、女性は大腸がん・胃がん・肺がんの順となっている。



1円起業制度を恒久的な制度に

法制審議会は、2008年までの特例として認めている「1円起業制度」の活用が多いことを背景に、恒久的な制度する方針を固め、1円でも会社を設立できるようにする。同審議会は、商法の最低資本金規制を撤廃し、資本金について「下限額に制限を盛り込まない」ことで基本合意し、来年に通常国会に現行商法の会社法部分を独立させ、新しい会社法案を提出する予定である。



1‐3月期GDP年率6.1%成長に

内閣府が発表した、1‐3月期の国内総生産(GDP)は、実質で前期比1.5%増、年率換算で6.1%増となった。名目GDPでは前期比1.0%(年率換算4.1%)。自動車や産業機械などの業種で、今後の需要増加をにらんだ在庫積み増しがGDPを押し上げる要因と見ている。



アテネ五輪で8857億円の経済効果

電通は、アテネオリンピックの日本における経済波及効果は8857億円になるとの試算をまとめた。薄型テレビなどのデジタル家電が需要を押し上げ、個人消費回復を後押しするとの見解を示した。さらに、日本代表チームや選手が相次ぎ、金メダルを獲得して大ブームが起きた場合は、経済波及効果は約9330億円まで膨らむとしている。



半導体・PC出荷、過去最高に

アメリカ半導体工業会は、今年の世界半導体売上高が昨年比28.6%増の約23兆5400億円に達するとの予測を発表した。また、アメリカ調査大手のIDCは2004年、世界のパソコン出荷台数は、前年比11.4%増の1億7500万台に達し、とくに、高額機種の販売が増加し金額ベースで約21兆4000億円になると発表した。



過労死の労災認定、高水準に

2003年度に働き過ぎが原因で脳・心臓疾患で死亡する「過労死」で労災認定を受けた件数が157件と、過去最高を記録した02年度の160件に並ぶ高水準であった。また、仕事上のストレスが原因のうつ病などといった「精神障害」の認定件数は過去最高の108件となった。来年からの「職場のメンタルヘルスの責任者設置」も企業に求められる背景にもなっている。



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