社会・経済のうごき@しんぶん
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2004年05月25日号

米国、貿易赤字が過去最大に

米商務省が発表した、3月の米国貿易収支は、赤字額が前月比9.1%増の459億5800万ドルで、単月の貿易赤字額としては過去最大となった。米国の景気回復基調が強含みとなり輸入が高い伸びとなったことや、原油高が主因としている。貿易収支が赤字構造となっている米国の貿易不均衡は、米経済の中長期的な健全性を損なう不安が強まる可能性も出てきた。



パートに業績に応じた賞与支給も

西友グループは、6月に、売り場責任者やその候補者であるパート労働者に対して、正社員と同じく業績に連動した賞与を支給する新人事制度を導入する。標準的な賞与支給額は、年収の2割近くに相当する約75万円で調整が進められている。イオンでも一部パート労働者に賞与を支給する制度を導入するなど、有能な人材確保を進めるスーパー側の姿勢が表れているといえる。



消費者調査でデフレ終息予想が

内閣府が発表した全国の消費動向調査のなかで、消費者に物価上昇率の見通しを尋ねた調査結果によると、「一年後の物価が現在より下がるとみる人は約1割」で、デフレが終息すると向きが多いことが分かった。調査では、「日頃よく購入する品物」の一年後の物価価格を具体的な数値で予測する方法の調査で、現在と同水準が38%、2%未満で物価上するが25.1%などの順になっており、物価下落すると見る向きは10.2%であった。消費者は長引くデフレから脱するとみている結果となった。



デジタル放送を携帯で受信が可能に

KDDIとNHKは、携帯端末向け地上デジタル放送を受信可能な携帯電話機を開発した。2時間連続視聴できる電池を搭載し、地震災害などの緊急時に特定地域での災害関連放送を流したりするなどの活用が可能となる。民放やNHKは2005年末にも携帯端末向け地上デジタル放送を開始する予定。



税と保険料の徴収を一元化!?

与党年金制度改革協議会の大野座長は、個人的な見解としたうえで、国民年金保険料の未納率約4割問題に関し、「税金として年金保険料をいただくことも将来の課題」とし、税と保険料徴収の効率化を目指す考えを示した。また、同氏は、年金制度の一元化について自営業者も所得に応じた保険料・給付する場合、所得把握の課題も出てくると強調した。今後、国税庁と社会保険庁との連携強化を検討する考えともとれる。



高校新卒、就職内定率がやゃ改善

今春高校を卒業した就職内定率は、前年より2.1%増加し、92.1%であることが厚生労働省の調査で分かった。昨年に続く改善傾向で、同省では「企業の採用に回復傾向が出てきたのでは」と分析している。しかし、卒業後も就職が決まらない人は約1万4千人いるとともに、有効求人倍率も1.26倍と低水準にあり、依然厳しい雇用環境にある。



長期金利上昇に警戒感を

財政制度等審議会は、2005年度予算編成の指針となる意見書の骨格を固めたが、そのなかで、長期金利が1%上昇すれば国債の元利払い負担が1兆2千億円膨らむとの試算を盛り込み、今後、長期金利が上昇することへの警戒感を示した。同審議会では、景気回復やデフレ後退で長期金利が上昇に向かう公算が大きくなってきたとみている。



海面水位、過去100年で最高

気象庁は、最近5年間の日本の平均海面水位は通常の水位と比べて4-5センチ高く、過去100年で最高レベルになっていると発表した。水温が上がると海水が膨張して水位が増すといった、海水温の上昇が影響しているものとみられる。



省エネ性能の説明を販売店に義務

経済産業省は、テレビや自動車などを販売する際に、消費電力量や燃費性能などの説明をするよう販売店に義務付けることとした。また、これらが遵守されているかどうかも立ち入り調査も実施するとしている。



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