内閣府は4~6月の国内総生産(GDP)速報値は実質で前期比0.5%増、年率換算で1.9%増になったと発表した。2四半期ぶりにプラスに転じ、実質GDPへの寄与度をみると、内需が0.6%増、外需が0.1%減となっている。内需主導により実質GDPはプラスに転じたものの、内閣府幹部は「個人消費の持ち直しには力強さが欠ける」と指摘している。生活実感に近い名目GDPは前期比0.4%増、年率換算で1.7%増だった。
財務省の発表によると、6月末時点での「国の借金」は1088兆9851億円になったことが分かった。3月末時点からの3カ月間で1兆1721億円増えたことになり、過去最高を更新した。「国の借金」の内訳となる国債が962兆2655億円で、3月末から3兆1242億円増加し、借入金・政府短期証券は減少した。7月時点での人口推計を基にした単純計算で、国民1人当たりの借金は約860万円になる。
農林水産省の発表によると、2017年度のカロリーベースの食料自給率は38%となり、過去2番目に低い水準にあることが分かった。生産額ベースの自給率は前年度を2ポイン減の65%で、こちらも過去2番目の水準となった。食料自給率は長期的に低下傾向にあるが、背景にはコメの消費が減少していることに加え、肉を食べる利用が増加するなど食生活の嗜好の変化が背景にある。政府はカロリーベースでの自給率を2025年度に45%とする目標を掲げているが、達成が困難視されている。
文部科学省が大阪北部地震によって小学生がブロック塀の下敷きとなり死亡した事故を受けて、全国の学校に安全状況調査を行なったところ、全体の24.7%となる1万2640校で危険な塀があることが分かった。国公私立の幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校など合計5万1085校に対し、ブロック塀と石・れんが造りの塀の設置状況と目視による外観の点検結果や応急対策などを尋ねた調査で、危険があると指摘された約8割の1万122校で発覚後に撤去などの応急対策が講じられた。
厚生労働省は6月の毎月勤労統計調査で実質賃金は前年同月比2.8%増となったと発表した。実質賃金は名目賃金から物価変動の影響を差し引いたもので、1997年1月の6.2%以来、21年5か月ぶりの高い伸び率となった。企業が業績改善に伴い賞与を増やしたことが影響しているとみている。内訳をみると、賞与などの特別に支払う給与は7.0%増の18万3308円、基本給など所定内給与が1.3%増の24万5918円、残業代などの所定外給与が3.5%増の1万9693円だった。
労働基準監督署が平成29年度に是正指導した残業などの割増賃金を支払っていない総額が過去最高の約446億円に上ることが明らかになった。前年度の約127億円から約3.5倍もの大幅な増加となっている。割増賃金を支払われなかった企業(1企業で合計100万円以上の不払いが対象)は1870社で、対象労働者は20万5235人で、いずれも過去最多を記録した。監督指導の対象となった企業では、タイムカードやパソコンのログ記録と実働時間の隔たりがないかどうか確認するなどの対応が行われているとされている。
気象庁の以上気象分析検討会は、西日本を中心とした豪雨や国内最高気温を更新した7月の気象状況について、「異常気象の連鎖だった」との見解を発表した。検討会は大学や研究機関の専門家によって極端な気象現象が起きた場合に発生原因について分析検討を行っており、約4年ぶりに開かれた。検討会では、7月豪雨の原因について、「西日本付近に停滞した梅雨前線に向けて多量の水蒸気が流れ続けた」ことで発生し、記録的な高温に関しては「太平洋高気圧とチベット高気圧が日本付近に張り出し続けた」ことが要因だとした。
Jミルクが行った「2017年牛乳・乳製品に関する食生活動向調査」によると、年齢層が上がるに比例して牛乳を飲む頻度が高い傾向にあることが分かった。牛乳を飲む頻度を尋ねたところ、「毎日」と答えた世代は65~79歳の層が最も高く、女性が49%、男性が45%で、全世代平均(女性34%、男性29%)を大きく上回っていた。同社では、「年齢が上がるにつれて、健康意識が高まることに加え、子どもの頃から牛乳を飲むことが生活に根づいていることが背景にある」とみている。