社会・経済のうごき@しんぶん
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2017年05月30日号

26年連続で日本が世界最大の債権国に

 財務省の発表によると、2016年末時点で、日本の政府や企業、個人投資家が海外に保有する資産から負債を差し引いた対外純資産高は349兆1120億円となり、26年連続で世界最大の債権国となったことが分かった。対外樹資産は前年末時点から2.9%増加し、2014年末(363兆4090億円)に次いで2番目の高い水準にある。



実質賃金、6年ぶりにプラスに転じる

 厚生労働省は従業員5人以上の事業所を対象にした毎月勤労統計調査の2016年度まとめで、物価上昇率を加味した実質賃金が0.4%増となり、6年ぶりにプラスに転じたと発表した。基本給や残業代などを合わせた1人当たりの月平均の現金給与総額は前年度比0.4%増の31万5452円となり、実質賃金の算出で使う物価指数が前年度比横ばいとなったもので、給与総額の伸びが実質賃金をそのまま押し上げた格好となっている。現金給与総額は3年連続での増加となっている。



改正介護保険関連法が成立

改正介護保険関連法が参院本会議で成立した。一定水準以上の高所得の高齢者が介護保険サービスを利用する際の自己負担を2018年8月から3割に引き上げられる。介護サービスの自己負担は原則1割だが、2015年から一定所得の人(単身で年金収入のみ場合の年収が280万円以上)は2割となり、今回の改正での3割負担となる所得水準については政令で定められるが、厚労省では、単身で年収340万円(年金のみでは344万円)以上、夫婦世帯では463万円以上を検討している。



取り調べ全過程の可視化が73%に増加

警察庁の発表によると、2016年度に全国の警察が裁判員裁判対象事件での取り調べで全過程を録音録画した、いわゆる可視化したのは全体(3194件)の73%となり、前年度より24ポインもの大幅に増加していることが分かった。可視化が全く実施されなかったり、一部しか実施されなかった理由(複数回答)を捜査員に尋ねたところ、「指定暴力団に係る事件」が最多で、「容疑者の拒否等」、「機器の故障や不足」が続いた。「指定暴力団に係る事件」など4つのケースについては可視化する必要のない例外と規定している。同庁で「実施率を高めたい」としている。



県民所得は横ばい水準にとどまる

内閣府は2014年度の県民経済計算で、全都道府県の1人当たり所得(県民所得)と平均で305万7000円になったと発表した。前年度の305万6000円を1千円だけ上回る横ばい水準となっている。県民所得は、雇用者報酬と財産所得、企業所得の合計を人口で割って算出されるが、2014年度は賃上げや雇用者数が増加して雇用者報酬が伸びたものの、消費税率引き上げで企業所得はマイナスとなったことが影響している。県民所得金額が首位は東京の451万2000円で、最下位は沖縄の212万9000円で、2倍以上の開きがあった。



空き地面積、10年間で2割増加

国土交通省がまとめた2017版土地白書によると、全国の所有者の分らない空き地の面積が10年間で2割増えていることが分かった。相続や贈与で土地を取得したものの、活用することなく放置されているケースが目立っており、放置が続くといずれ所有者の分らない土地が増えていくとしたうえで、白書では対策として、自治体や民間企業が連携して空き地を活用したい人や企業を探す「空き地バンク」の創設の考えを示している。



熊本地震、7割が活断層の存在「知らず」

 文部科学省が昨年4月の熊本地震で被害が集中した住民対象の調査で、約70%が地元に活断層があることを「知らなかった」と答えていることが分かった。約17%の人は「知っていた」ものの地震が起きないと思っていたことも判明した。また、気象庁が最初の最大震度7の発生翌日に「震度6弱以上の余震が3日間で起きる可能性は20%」と発表していたが、約31%が「もう大きな地震はない」と捉え、自宅に居続けたり、防災行動をしていなかった。



10歳未満子どもの約4割がネット利用

 内閣府が初めて行った低年齢層のインターネット利用環境調査によると、10歳未満の低年齢の子どもの39.2%がスマホや携帯ゲーム機などでのインターネットを使っていることが分かった。0~9歳の子どもの保護者を対象にした全国調査で、ネット利用率を年齢別にみると、1歳は9.1%、2歳は28.2%、5歳は36.8%、9歳は65.8%と年齢が上がるにつれ、利用率は上がっている。ネットの利用内容は、動画視聴が最多の85.4%で、ゲーム(65.8%)、言葉や数遊びなどの知育(30.4%)、音楽視聴(15.8%)が続いた。



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