共同通信が医療提供体制の将来像を示す地域医療構想で、2025年に必要な病院の病床数を都道府県ごとに集計したところ、総数で119万799床となることが分かった。2013年時点の134万床から約15万6千床減少することになる。地域医療構想は、効率的な提供体制を作ることが目的で、病床を機能別に、①緊急や集中治療などを担う「高度急性期」と「急性期」、②リハビリに取り組む「回復期」、③長期療養の「慢性期」に分類されるが、急性期と慢性期を減らし、回復期を増やす地域が多くなっている。
中国財政省の発表によると、2017年度の予算案での国防費が1兆443億元(約17兆2千億円)に上ることが分かった。1兆元を初めて超えることになり、日本の2017年度の防衛費(5兆1251億円)の3倍超となる。中国の国防費は前年比7%増で、中国政府が見込んでいる実質国内総生産(GDP)成長率6.5%を上回っており、軍拡に力を入れる姿勢を浮き彫りにしている。国防費増額の背景には、トランプ米新政権が国防費の大幅増額へ対峙する姿勢があると指摘されている。
財務省は2016年度の個人向け国債の発行予定額は前年度の約2.1倍となる4兆5556億円に達すると発表した。日銀のマイナス金利政策で金融商品の利回りが低下するなか、有利な運用先としての魅力が増し、人気を集めていることを浮き彫りにした。大手銀行の定期預金利回りが年0.01%に対し、個人向け国債は最低でもその5倍の0.05%の金利が受けられる。個人向け国債発行予定額は2007年度以降、9年ぶりの高い水準にある。
文部科学省が東京大や名古屋大の研究グループに委託した研究で、マグニチュード9級の南海トラフ巨大地震が発生した場合、居住する市区町村を離れて広域避難を余儀なくされる世帯は最大で約145万世帯になるとの試算結果が明らかになった。東日本大震災では約33万世帯が同じ自治体内も含め転居したが、この5倍近くも広域避難を余儀なくされる事態に陥ることになる。同研究グループでは、南海トラフで起こる自身の中でも、東海地方が大きく被災したケースを想定している。
内閣府が行った「がん対策に関する世論調査」によると、「2人に1人程度ががんにかかる身近な病気」であることを知っている人は31.3%にとどまっていることが分かった。他方、「国民の3人に1人程度ががんで死亡している」ことを知っているのは43.4%と半数近くに及んでいる。また、「がん全体の5年生存率が50%を超えている」ことを知っている人は29.5%と低くなっており、「がん発症は短命とのイメージが根強い」と指摘している。
人材サービス会社のアイプラグが来年卒業予定の大学生に働き方について気にしているポイントを尋ねたところ(複数回答)、「長時間労働やサービス残業があるか」(59.9%)で最多だったことが分かった。その理由として、就活生は「自分のプライベートや家族などを犠牲にしたくない」ことを挙げている。長時間労働に続いて、気にしているポイントは、「ブラック企業かどうか」(56.5%)、「有給休暇が取得しやすいか」(46.2%)、「結婚後の待遇、働き方を考慮してくれるか」(44.0%)だった。
警察庁が2015年に認知機能検査を受けた75歳以上の約163万人の判定結果をまとめたところ、第1分類の「認知症の恐れがある」は3.3%、第2分類の「認知機能低下の恐れがある」は30.8%、第3分類の「機能低下の恐れがない」が65.9%だったことが分かった。さらに、年齢別に分析した結果、75歳は29.8%が認知機能低下が指摘される第1・2分類と判定され、84歳では50.1%、90歳になると63.1%と年齢が上がるにつれ、認知機能低下傾向が高まっている。
一般社団法人生命保険協会の「2016年版生命保険の動向」によると、平成27年度末の個人保険の保有契約高は858兆円となっていることが明らかになった。ピークだった平成8年度末(1495兆円)から減少傾向が続き、ピーク時と比べ約42%と半減に近い実態にある。また、「価格.com」サイトを運営する㈱カカクコムがユーザーを対象にした生命保険に関する調査結果でも、生命保険に加入していると答えたのは79.7%で、8年前の89.9%から10.2%低下しており、加入低下傾向が見られている。