年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、昨年10~12月期の公的年金の運用益が10兆4973億円になったと発表した。四半期ベースでみると、自主運用が始まった2001年以降で最高の黒字となった。これまで最高だった2013年の1~3月期の7兆6273億円を大幅に上回った背景には、世界的な株高がある。資産総額も144兆8038億円と過去最高を記録。2014年10月以降、運用資金のうち50%を株式への比率を引き上げ、リスクも増えたが、今回は奏功したといえる。
政府の人工知能(AI)技術戦略会議がまとめたAIの産業化に向けた2020年から2030年、そしてそれ以降の3段階工程表で、ものづくりや物流、医療・介護の現場を効率化する構想が示された。これによると、第1段階の2020年まで「無人工場・無人農場の技術確立」、第2段階の2030年頃まで「人やモノの輸送・配送を完全に無人化」、そして2030年以降に「介護ロボットが家族の一員に」とするなどの構想が示されている。AIが未来を変える大きな力となる時代を迎えたとも言える。
厚生労働省は2015年の日本人の平均寿命は、女性が86.99歳、男性が80.75歳と確定したことを発表した。同省が5年ごとに公表している「完全生命表」によるもので、前回の2010年と比べ、女性は0.69歳、男性が1.20歳延びていることが分かった。生命表は、ある期間における死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標(生命関数)によって表したものである。
厚生労働省の2016年就労条件総合調査によると、1年間の年次有給休暇(年休)の取得率は前年比1.1ポイント上昇の48.7%だったことが分かった。政府が目標としている2020年までの70%取得には大きく届いていない実態にある。また、定年年齢を一律に定めている企業のうち、勤務延長や再雇用の制度を設けている企業は前年比1.2ポイント増の94.1%に上った。定年年齢を65歳以上としている企業は16.1%だった。
情報セキュリティ企業のトレンドマイクロの発表によると、社内の重要データを人質にして金銭を要求する「ランサム(身代金)ウェア」と呼ばれるコンピュータウィルスの被害報告件数は前年比3.6倍の2350件に上ったことが分かった。ウィルス感染すると、パソコンやサーバーに保存しているデータが利用できなくなり、「解除して復元する見返りとして金銭を要求する」メッセージが現れる。被害企業の63%が身代金を支払っている。
国土交通省の調べによると、2016年の宅配便での取扱個数が約38億6900万個に上ることが分かった。2006年時には約29億2800万個だったが、この10年間で32%も増加している実態となっている。急増の背景には、インターネット通販の利用が拡大していることがある。最大手のヤマト運輸では、取扱個数の急増に対応し、配達時間帯の指定サービスや即日配達の見直し検討を行うとしている。
求人情報サービスのエン・ジャパンが20~40代の女性を対象にした調査で、女性が仕事を探す際、妥協できないこと(複数回答)は、「給与」(61%)が最多で、「繁務曜日・日数」(51%)、「勤務地」(43%)の順になっていることが分かった。逆に、妥協できることでは、「会社の規模や業種」(59%)が最多で、「昇格の有無」(36%)、「雇用形態」(27%)を挙げている。
情報セキュリティ会社のデジタルアーツが10~18歳の子どもを対象とした調査で、一番信頼している情報源の1位は「テレビ局」(39.3%)が1位だった。2位は「新聞社」(21.8%)、「ユーチューブ」(4.7%)、「ポータルサイト」(3.4%)が続いた。ただ、一方では23.6%の子どもが「どこも信用していない」と答えており、メディア全体に信頼性確保の課題があると同社では指摘している。